土地所有者には固定資産税と都市計画税（都市計画区域内に限る）が毎年かかります。今回は、更地や、建物のある土地をタイムズ駐車場にした場合、それぞれ固定資産税や都市計画税がどのように変わるかをご紹介いたします。「税金・節税vol.2」も合わせてご覧ください。
【vol.7】タイムズ駐車場導入時の固定資産税
2020.01.30
固定資産税とは
固定資産税とは、毎年1月1日（賦課期日）時点の土地・建物などの所有者（固定資産税課税台帳に登録されている人）に対して課せられる税金です。 固定資産（土地、家屋及び償却資産）の所有者に対し、市町村が課税する税金で、市町村の一般財源に充てられます。東京都23区においては特例で都が課税をします。
■固定資産税の算出方法
固定資産税＝課税標準額（※）×1.4％（標準税率）
※総務大臣が定めた「固定資産評価基準」に基づいて市町村が決定するもので、固定資産課税台帳や納付通知書、あるいは固定資産評価証明書などで確認できます。
都市計画税とは
都市計画税とは、毎年1月1日時点の「都市計画区域内に限る」土地・建物などの所有者（固定資産税課税台帳に登録されている人）に対して課せられる税金で、固定資産税と一括して納税します。都市計画税は、主に「公園・道路・下水道などの都市計画事業や土地区画整理事業の費用に充てられること」を目的とした税金です。所有地が都市計画区域内にあるかは、自治体の窓口で聞くか、インターネットで「市町村名」＋「都市計画区域」で検索可能です。
■都市計画税の算出方法
都市計画税＝課税標準額 × 0.3%(※)
※税率は0.3％までと決められています。実際に適用される税率は市町村（東京都23区においては都）ごとに異なります。
【事例①】更地をタイムズ駐車場にした場合
■更地時の税金（土地の課税標準額：4,000万円、土地の面積：100㎡、場所：東京23区）
土地固定資産税： 4,000万円×1.4%＝56万円
土地都市計画税： 4,000万円×0.3% (東京23区の都市計画税率)＝12万円
→年間56万円＋12万円＝68万円の税金がかかります。
■タイムズ駐車場にした場合
タイムズ駐車場収入：月20万円/年間240万円（※）
※土地面積100㎡に対して、タイムズ駐車場5台、1台当たり賃料4万円をお支払いできる立地・形状である場合の参考値となります。
※タイムズ駐車場開設に必要な設備投資および維持費用など、オーナー様の費用負担は原則不要です（フェンス・ブロック塀の設置・撤去や、舗装等を行う場合、オーナー様のご負担となることもあります。詳しくはお問い合わせください）。
※時間貸駐車場の稼働状況（空車リスク）に関わらず、オーナー様に毎月一定の賃料をお支払致します。
土地にかかる税金は変わりませんが、更地をタイムズ駐車場として活用することで、年間240万円の収入を得ることができ、土地にかかる税金を差し引いても240万円-68万円（固定資産税評価額に変動がないものと仮定）＝172万円の収入となります。
【事例②】建物のある土地をタイムズ駐車場にした場合
■建物解体前の税金（土地の課税標準額：4,000万円、土地の面積：100㎡、場所：東京23区、建物の課税標準額：1,000万円）
土地固定資産税： 4,000万円×1/6(小規模住宅用地特例の減額）×1.4%＝9.3万円
土地都市計画税： 4,000万円×1/3(小規模住宅用地特例の減額）×0.3% (東京23区の都市計画税率)＝4万円
建物固定資産税： 1,000万円×1.4%＝14万円
建物都市計画税： 1,000万円×0.3%＝3万円
→年間9.3万円＋4万円+14万円+3万円＝30.3万円の税金がかかります。
■建物を解体して、タイムズ駐車場にした場合
タイムズ駐車場収入：月20万円/年間240万円（事例①同様）
土地固定資産税： 4,000万円×1.4%＝56万円
土地都市計画税： 4,000万円×0.3% (東京23区の都市計画税率)＝12万円
→年間56万円＋12万円＝68万円の税金がかかります。
土地にかかる税金は、建物解体前の年間30.3万円から68万円へと上がりますが、土地をタイムズ駐車場として活用することで、年間240万円の収入を得ることができ、土地にかかる税金を差し引いても240万円-68万円＝172万円（建物解体費用含まず）の収入となります。建物が空家の場合、空家を放置することは不審火の発生や、犯罪で使用されるなど、様々な問題を引き起こす可能性があります。詳しくは、「土地活用のいろはvol.3」をご覧ください。
